◎「土佐の小京都」を見下ろす桜の城跡——為松公園(中村城跡)
高知県四万十市にある「為松公園」は、中村城(別名・為松城)の跡地を整備した市民公園です。四万十市指定史跡に指定されているほか「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。
標高約70〜90mの高台(古城山・為松山)に位置し、碁盤の目状に広がる「土佐の小京都」中村の街並みと四万十川・後川の流れを同時に見渡せる四万十市を代表する眺望スポットです。
中村城の始まりは定かではありませんが、地元豪族の為松氏が築いたのが起源とされています。実際には「東城」「為松城」「御城(詰)」「今城」という4つの城郭が丘陵地に連立し、これらを総称して「中村城」と呼んでいたようです。
1468年(応仁2年)、応仁の乱を避けて前関白・一条教房が幡多荘(中村)に下向すると、為松氏は一条氏の家老としてこの城を任されました。しかし一条兼定の時代、重臣を殺害したことが引き金となって一条氏は追放され、長宗我部元親がこの地を掌握。弟の吉良親貞が城主となった後、関ヶ原の戦いを経て山内一豊の弟・康豊が入城して修築しますが、1615年(元和元年)の一国一城令によって廃城となりました。今も残る土塁・石垣・曲輪が、往時の姿を静かに物語っています。
公園としての歴史も古く、大正3年(1914年)に中村町が為松山を「為末公園」として整備し始めたのが始まりです。昭和40年(1965年)の調査では、埋もれていた石垣の一部が新たに発見されました。現在は二の丸跡に模擬天守を構える四万十市郷土博物館が建ち、歴史散策と桜見物を同時に楽しめる公園として親しまれています。
この記事では、駐車場やアクセスの詳しい情報から見どころ、桜まつりの情報まで、初めて為松公園を訪れる方に役立つ情報をまとめました。四万十観光の計画に役立ててください。
基本情報
- 名称:為松公園(ためまつこうえん)/中村城跡
- 所在地:高知県四万十市中村2356〜2365番地ほか(為松公園内)
- 標高:約70〜90m(資料により表記に幅があります)の高台
- 指定:四万十市指定史跡、日本の歴史公園100選
- 沿革:大正3年(1914年)に公園として整備開始。昭和40年(1965年)の調査で埋もれていた石垣の一部を発見
- 入園料:無料
- 休園日:なし
- 問い合わせ:四万十市観光協会 TEL 0880-35-4171、四万十市郷土博物館 TEL 0880-35-4096、四万十市建設課 TEL 0880-34-1116
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駐車場について
駐車場は無料で、合計約20〜30台分が用意されています。すぐ近く(郷土博物館そば)に数台分、少し離れた「中ノ森」と呼ばれる場所に数十台分というように、2カ所に分かれているのが特徴です。
- 近くの駐車スペースは台数が少ないため、桜のシーズンなど混雑する時期は満車になりやすい点に注意してください。満車の場合は中ノ森側の駐車場も探してみましょう。
- 「四万十川花絵巻 桜の巻」のボンボリ点灯期間中は、周辺道路が小姓町側から丸の内側への一方通行になります。車で訪れる際は速度を落とし、歩行者にも十分注意しながら通行してください。
- 公園そのものは高台にあるため、駐車場から園内までは多少の上り坂を歩くことになります。歩きやすい靴での来園がおすすめです。
アクセス
- 車:高知自動車道・四万十町中央ICから約1時間、または黒潮拳ノ川ICから約50分。中村駅からは約10〜15分です
- 公共交通:土佐くろしお鉄道・中村駅からタクシーで約10〜15分
- 循環周遊バス「あかめ号」:中村駅から乗車でき、ワンコイン500円(小学生以下250円、乳幼児無料)で1日乗り降り自由です。土曜・日曜・祝日を中心に運行され、ゴールデンウィークや夏休み、春休みの期間中は毎日運行されます。佐田沈下橋やトンボ公園といった市内の人気スポットも巡回するので、為松公園とあわせて四万十観光を楽しみたい方には特におすすめの足です
高知市街地からは距離があり、公共交通機関の便もそれほど多くないため、四万十エリアを効率よく回るなら車が頼りになります。佐田沈下橋や四万十川の観光ともあわせて周遊するなら、レンタカーを利用すると自由度の高いプランを組めます。楽天トラベル(レンタカー)で高知市内や四万十エリアの店舗を調べてみてください。
為松公園の特徴
🌸約500本のソメイヨシノが染める春
- 園内には約500本のソメイヨシノが植栽されており、例年3月中旬から4月上旬にかけて満開を迎えます。
- 高台から見下ろす桜と中村の街並み、そして四万十川の流れが織りなす景色は、この公園ならではの絶景です。
🏮夜桜を彩る「四万十川花絵巻 桜の巻」
- 桜の見頃にあわせて開催されるライトアップイベントで、ボンボリが灯る幻想的な夜桜を楽しめます。2026年は3月28日から4月5日の18:00〜22:00頃に開催が予定されています。
- 期間中は前述のとおり交通規制が敷かれるため、車で訪れる際は一方通行のルールを守って通行してください。
🏯模擬天守の四万十市郷土博物館「しろっと」
- 犬山城をモデルにしたという望楼型4重5階の模擬天守で、昭和48年に建てられました。二の丸跡に建つその姿は、城下から見上げると立派な絵になります。
- 館内では、四万十川と共に生きてきたまちの歴史や文化、土佐一条家・中村山内家、幕末の志士・樋口真吉、社会主義者・幸徳秋水などにまつわる資料を展示しています。
- 最上階の6階は展望室になっており、市街地と四万十川を一望できる隠れた絶景スポットです。
- 開館時間は9:00〜17:00(入館は16:30まで)、休館日は毎週水曜日(年末年始・臨時休館あり)。入館料は大人440円、高校生170円、中学生以下・65歳以上は無料で、団体割引や年間パスポートも用意されています。
⛰️今も残る中村城の遺構
- 本丸(為松城跡)や二の丸には土塁がよく残っており、当時の城の姿を想像しながら歩けます。
- 石垣の一部は山内氏時代(慶長18年頃)のものと推定されており、1965年の調査で埋もれていた部分が新たに発見されたという経緯も持っています。
- 4つの城郭が連立していたという中村城の成り立ちを知ってから歩くと、公園内のちょっとした高低差や区画にも意味が見えてくるはずです。
🌺ツツジやセキチクが彩る花木
- 桜だけでなく、ツツジやセキチクといった花木も植栽されており、季節ごとに違った表情を楽しめます。
🛝家族で楽しめる遊具エリア
- 複合遊具やブランコ、滑り台、健康遊具などがそろっており、歴史散策の合間に子どもたちが体を動かせるスペースになっています。
- トイレや手洗い場、シェルターも整備されているので、長時間の滞在にも対応できます。
訪問アドバイス
- 桜のシーズンとボンボリ点灯期間は特に賑わいます。近くの駐車場が満車の場合は、中ノ森側の駐車場も候補に入れておきましょう。
- 「あかめ号」の運行日は土日祝が中心です。平日に訪れる予定がある方は、タクシーや車での移動を検討してください。
- 郷土博物館の展望室は見逃せません。天守の外観だけでなく、最上階からの眺めもぜひセットで楽しんでください。
- 飲食物の持ち込みは可能ですが、ゴミは各自持ち帰るのがマナーです。桜を眺めながらのピクニックにもぴったりの環境です。
- 歩きやすい靴を選びましょう。城跡らしい高低差があるため、ヒールの高い靴などはあまり向きません。
- 四万十川観光とのセットもおすすめです。沈下橋めぐりなど周辺の見どころとあわせて、一日かけてゆったり楽しんでみてください。
歴史散策の締めくくりに
為松公園は、中村城という城跡としての重みと500本の桜が生み出す華やかさを同時に味わえる四万十市らしい二面性を持った公園です。
天守を模した郷土博物館で歴史を学んだ後、桜並木を歩きながら小京都の街並みを見下ろせばこの土地がたどってきた時間の厚みを自然と感じられるはずです。四万十川流域の他のスポットとあわせて訪れるなら車を利用した周遊がおすすめです。
桜の開花状況やボンボリ点灯期間の交通規制など、最新情報は四万十市観光協会公式サイトで確認してから出かけてください。
- 投稿タグ
- 四万十市 公園
